サンパウロ新聞東京支社長
鈴木 雅夫

 べべといっても若い人にはわからないでしょうね。1960年代から70年代にかけて活躍したフランスの大女優・ブリジット・バルドーのことです。彼女の愛称がベベでした。

 さて、この大女優が気にいって一躍世界中に知られるようになった別荘地がブジオスです。ブジオスはリオデジャネイロから北に約200km。大西洋に突き出た半島に位置しています。
 ベベは1970年代初頭、この町に来て一目ぼれし、フランスからカメラマンを呼び、写真を撮らせて世界中にばら撒きました。この一枚の写真が、それまでリオの人々の別荘地だった田舎町を一躍世界の別荘地にさせたのです。
 今では、海岸そばの歩道にベベがベンチで腰掛けている姿の銅像があり、観光客はこのべべの隣に腰掛けて記念写真に収まります。

 この町は小さな半島にあるため、リオのような延々と続く砂浜はありません。入り組んだ入り江に小さなプライア(海岸)がいくつもあり、雰囲気の違った海辺が楽しめます。それぞれの海岸には、ちょっとしたバールがあり、子供たちが海辺で採った牡蠣を売り歩いています。

 周囲にはカーボ・フリオなど有名な別荘地が並んでいるのですが、この町だけは雰囲気が違います。独特の屋根瓦がなんとなくオリエンタル風でどこか東南アジアを連想させるのです。中心街は海岸に沿った二本の道路。Rua dos Pedoras(石の道)と名付けられた通りは、黒い石畳の道で、両側はレストランと様々なお店が並んでいます。

 レストランはブラジル料理からイタリア料理、タイ料理、メキシコ料理、和食と何でも揃っています。おまけにディスコまであります。
 ブジオスはリオデジャネイロ州ですが、隣のミナス・ジェライス州の古いファゼンデイロ(大農場主)の邸宅を移築したレストランは風情があります。入り口の扉は高さ5mもあり、一枚板でできているのです。昔の金持ちが金にあかせて作った贅沢な邸宅が往時を偲ばせてくれます。

 さて、私が海岸に面したレストランに入ろうと立ち寄った店で出迎えてくれた白人のマダム。顔を見るなり、「日本人ですか」とたどたどしい日本語で問いかけてきた。「そうですよ」と答えると、わざわざテーブルまで案内してくれて、身の上話をしてくれました。
 なんでも、このマダム、チェコスロバキア人で若いころに東京・渋谷にしばらく住んでいたとか。その後、ブラジルへ転住し、現在はリオとこのブジオスでレストランを経営しているんだとか。
 ブジオスは50カ国以上の外国人が住んでいる国際都市なのです。世界各国からぶらっとやってきた人たちが住みつき、それぞれのライフスタイルで生活しているというオープンな雰囲気が感じられます。

 このお店、テーブルと椅子がすべてバラバラ。どこからか寄せ集めたような格好なのですが、それがまた奇妙なコントラストでした。2階部分が吹き抜けになり、2階中央には広めのダブルベッドが置かれて、これにもお客が座っていました。訪れたのが、8月の真冬だったため、海岸の見える場所はガラス窓が閉まっていましたが、ライトに浮かび上がった白い波が印象的でした。レストランは満席状態で、聞こえてくる言葉はほとんどがスペイン語。アルゼンチンの若いカップルや熟年のカップルが多く、ワイン片手に楽しそうに会話を楽しんでいました。

 ブジオスのオンシーズンは、11月から2月末頃のカーニバルが終わるまで。真夏の海を楽しむ人で賑わうのですが、冬場は寒いアルゼンチンから避寒の客で賑わいます。このシーズン、70%がアルゼンチンからのお客さんだといいます。真夏のブラジルでは味わえない、南ヨーロッパにでも居るようなしっとりとしたひと時を楽しむことができました。

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