住めばブラジル
日本からブラジルに移住され、ブラジルの社会・環境問題、移民の記録などを録り続けていらっしゃる映像作家の岡村淳氏の「住めばブラジル」。様々な視点からコラムを書いてくださいました。
フェスタ・ジュニーナが熱い!
フェスタ・ジュニーナ(6月祭り)のダンスには、花嫁花婿も登場
日系人の学校でも恒例行事になっています
 6〜7月頃にブラジルを旅行してみると、街で奇妙な子供たちを見かけることでしょう。
 新品なのに破れた麦藁帽子にヒゲ面。これまた新しいのに継ぎだらけの野良着を着た男の子。頭にいかにも作り物の三つ編みをして、顔にソバカスの描き込み、ハデハデの柄のドレスを着た女の子。いったい何事でしょう?

 そうです、これはブラジルの国民的行事、フェスタ・ジュニーナ(6月祭り)の出で立ちなのです。ブラジルではカーニバル以上に生活に溶け込んだポピュラーなお祭りで、この時期の学校の恒例行事にもなっているのです。

 このお祭りはヨーロッパに起源があります。キリスト教の聖人・聖ヨハネの祝日が6月24日にあたり、その直前が北半球の夏至のため、夏を迎える火祭りや収穫祭が重なりました。さらに聖アントニオや聖ペドロといった人気のある聖人の祝日が六月にあることから、これらが習合したお祭りとなりました。
 聖ヨハネを意味する「joanina」が六月を意味する「junina」と混同され、六月祭り:フェスタ・ジュニーナと呼ばれるようになって、ポルトガルからもたらされたのです。

会場にはカラフルな小旗が張り巡らされます
日系のカウボーイ:(左)我が息子です
 16世紀にブラジルへやってきたイエズス会の宣教師によると、焚き火を行なう聖ヨハネ祭りは、インディオたちにバカ受けしたとのこと。インディオたちは衣服が燃え、肌が火傷するほど火祭りを楽しんだといいます。

 北半球の夏至は、ブラジルの暦では冬の始まりになります。フェスタ・ジュニーナはブラジルの冬の風物詩となりました。会場にたくさんの小旗を飾り、クアドリーリャと呼ばれるダンスが始まります。田舎風の衣装をまとって男女にわかれ、アコーデオンの伴奏に合わせて踊るのです。会場には模擬店や子供の遊技場も設けられます。トウモロコシやピーナッツ、ココナッツなどで作ったスナック菓子、それにビーニョ・ケンチ(ホットワイン)やケントン(サトウキビの焼酎ピンガにショウガやニッキを入れて暖めたもの)などが定番です。

 ブラジルの心の故郷といわれる東北地方では、フェスタ・ジュニーナはさらに盛んになります。カンピーナ・グランデやカルアルといった町では、それぞれ150万人もの観光客を迎えて音楽ショーなどで賑わいます。こちらは今日ではビール会社や携帯電話会社などがスポンサーとなって大型化する一方で、そろそろ日本人相手のパッケージ旅行も現れるかもしれません。

今年の6月、ブラジルのルーラ大統領は官僚や友人たちをブラジリアの農園に招き、参加者は田舎スタイルに郷土料理を持ち寄ってフェスタ・ジュニーナを楽しみました。
 MPBの大御所で文化大臣のジルベルト・ジルがアコーデオンの伴奏で歌を披露するという豪華版田舎祭りでした。

 フェスタ・ジュニーナは7月いっぱいぐらいまでは催されるため、この記事がアップされる頃は、まだ間に合うかもしれません。とはいっても、いきなりブラジルは遠すぎる?
 いえいえ、日本の日系ブラジル人住民の多い地域では、少しずつフェスタ・ジュニーナが年中行事化してきているのです。
 カーニバルはちょっとハデ過ぎて ・ ・ ・という方には格好のブラジル入門のチャンスです。田舎ダンスはともかく、まずは売店の料理とドリンクでブラジルの故郷の味を試してみませんか?

ジュニナ祭 継当て無くて ベソかく子
(「ブラジル俳句・季語集 自然諷詠」より)

我が娘(左)もカウボーイに・カウガール? 日系学校にて。じーちゃんばーちゃんの声援で孫たちも必死です
 

◇◆◇筆者プロフィール◇◆◇

岡村淳(おかむら・じゅん)

1958年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒業。1982年、日本映像記録センター(牛山純一代表)入社。処女作は日本テレビ『すばらしい世界旅行』の「ナメクジの空中サーカス 廃屋に潜む大群」。以降、ゲテモノおよび中南米の取材を主に担当して、大アマゾンの裸族、ピラニア、ポロロッカ等々を扱う。
1987年、フリーとなり、ブラジルに移民。
フリーの番組ディレクターを経て、1991年、小型ビデオカメラを用いたひとり取材に開眼。ブラジルの社会・環境問題、移民の記録にこだわり、作品をNHK、東京MXテレビ、朝日ニュースターなどの日本のTVメディアで発表。近年は自主制作によるドキュメンタリー作りを続けている。
自主制作の代表作に「郷愁は夢のなかで」(1998年)、「ブラジルの土に生きて」(2000年)、「赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み」(2002年)、5時間15分の長編「アマゾンの読経」(2004年)など。
作品の上映には制作責任者である岡村の立会いを原則として「ライブ上映会」と呼ばれ、「ひとりでもご覧になりたい方がいればおうかがいする」という方針で、これまで日本、ブラジル、台湾、アメリカ、チリ、アルゼンチン、オランダでライブ上映会を実施。

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