住めばブラジル
日本からブラジルに移住され、ブラジルの社会・環境問題、移民の記録などを録り続けていらっしゃる映像作家の岡村淳氏の「住めばブラジル」。様々な視点からコラムを書いてくださいました。
サンパウロで都道府県を食べる!!
会場はイビラプエラ公園近く。入り口には赤鳥居が。
秋田名物・ナマハゲもブラジルデビュー。
 ブラジル料理もいいけど、大味だし、やっぱり日本の郷土料理の方が・・・とおっしゃるあなた!
 北海道のニシンから沖縄ソバまで、日本列島の味をいっぺんに存分に食べ歩きたいというあなた!
 これはもう、サンパウロの日本祭りに来るしかありません。

 ブラジル日本都道府県人会連合会が毎年7月に主催する日本祭りは、もうすっかりサンパウロ市の名物となりました。7回目を迎えた今年の人出は、3日間でなんと45万人。これはもう事件です。

 会場には在ブラジルの各都道府県会や福祉団体、日系企業などがブースを開き、芸能ショーも合わせて開かれます。なんといっても名物は各都道府県人会のお国自慢の郷土食。フェスチバル・ド・ジャポン(日本祭り)が郷土食フェスティバルとも呼ばれる所以です。

 ここで社会科のおさらい。日本の都道府県はぜんぶでいくつありますか?
 はい、47ですね。 
 そのうち今年は37の都道府県人会が参加してそれぞれの郷土食を提供したのですから、快挙といえるでしょう。
 北海道の焼きニシン、秋田のきりたんぽ、山梨のほうとう、愛知の味噌カツに長崎ちゃんぽん、熊本の芥子レンコン沖縄ソバ等々といった名物がズラリ。変わったところでは、茨城のダチョウ餃子。茨城に日本最大のダチョウ牧場があるのにちなんだとか。アマゾン取材等でだいぶゲテモノもいただいてきた私も、ダチョウは今回が初めて。なかなかヘルシーでしっかりしたお味でした。

兵庫県人会のたこ焼き。
実演がブラジル人たちの注目を浴びます。
ブラジル人も餅つきを体験。
  あの県、どんな名物があったっけ?なんていう県も思い浮かぶでしょう。当のその県人会も苦労しているようで、郷土食として、やたらにヤキソバやテンプラ(かき揚げ)が多いのが特色です。ヤキソバごときが郷土の味とは情けない、という邦人もいるのですが、こうした当地でもポピュラーになった料理の方が一般ブラジル人には受けるようで、延々長蛇の列。興行的には大成功です。
 いずれの県も、日本の高校の文化祭のように、料理にはシロウトの県人会の一世のお年寄り、そして二世・三世の若者たちがハッピなどを着て、テンプラの油にまみれて汗だくで奮闘します。売り上げは、貴重な県人会の活動資金。口うるさいブラジル人がカキアゲひとつのために10分、20分も列に並んで文句も言わないのは、そんな熱気にうたれるせいでしょうか。

 私の一番の楽しみは、人に会えること。今年も思わぬ出会いがいくつもありました。ついついお酒も進みますが、そこはお祭り、お祭り。

 この日本祭りの当初の目的は、各県人会の後継者を育てるきっかけづくりでした。私自身、日本の郷土食なんてブラジル人にウケるの?と心配で、こんなに大きなイベントになるとは予想もしませんでした。
 今、人出でごった返す会場を冷や酒をいただきながら眺めていると、感無量です。

 日本人と日本文化は単一で変化に乏しいもの、とブラジル人も、そして私たち日本人自身も思いがちです。しかし日本文化は料理ひとつとっても、こんなに多様性に満ち満ちていたのです。日本文化とは縁遠かった日系の若者が祖先の食べ物を通じてそれを体感して、さらに一般ブラジル人たちもヤキソバとテンプラ以外のえたいのしれないものにも、好奇心が手伝って少しずつ手を出し始めているのがわかります。

 食べ物の力は強い!

茨城名物・ダチョウの餃子はいかが?

◇◆◇筆者プロフィール◇◆◇

岡村淳(おかむら・じゅん)

1958年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒業。1982年、日本映像記録センター(牛山純一代表)入社。処女作は日本テレビ『すばらしい世界旅行』の「ナメクジの空中サーカス 廃屋に潜む大群」。以降、ゲテモノおよび中南米の取材を主に担当して、大アマゾンの裸族、ピラニア、ポロロッカ等々を扱う。
1987年、フリーとなり、ブラジルに移民。
フリーの番組ディレクターを経て、1991年、小型ビデオカメラを用いたひとり取材に開眼。ブラジルの社会・環境問題、移民の記録にこだわり、作品をNHK、東京MXテレビ、朝日ニュースターなどの日本のTVメディアで発表。近年は自主制作によるドキュメンタリー作りを続けている。
自主制作の代表作に「郷愁は夢のなかで」(1998年)、「ブラジルの土に生きて」(2000年)、「赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み」(2002年)、5時間15分の長編「アマゾンの読経」(2004年)など。
作品の上映には制作責任者である岡村の立会いを原則として「ライブ上映会」と呼ばれ、「ひとりでもご覧になりたい方がいればおうかがいする」という方針で、これまで日本、ブラジル、台湾、アメリカ、チリ、アルゼンチン、オランダでライブ上映会を実施。

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