住めばブラジル
日本からブラジルに移住され、ブラジルの社会・環境問題、移民の記録などを録り続けていらっしゃる映像作家の岡村淳氏の「住めばブラジル」。様々な視点からコラムを書いてくださいました。
サンパウロ郊外・ワインの里
ワイナリーの入り口に置かれたワインの「巨瓶」。
一生かけて飲むか、ワイン風呂でも入るか・・・。
 私の暮らすサンパウロ市は中南米最大、人口1000万人を越える国際都市。東京と同じぐらいの規模の大都市です。東京と比べて特に目立つのは、交通マナーの悪さ、ところどころで目に付くファベーラと呼ばれるスラム街といったところでしょうか。  息苦しいほどの大都会サンパウロですが、車で一時間(ラッシュにぶつからなければ、ですが)も走ると、これが同じ国かと思えるほどの穴場の観光スポットがあるのです。今回は山峡のワインの里、サン ・ロッキをご紹介しましょう。

 サンパウロ暮らしの長い私。
 サン ・ロッキといえば安物ワインの産地、とは知っていましたが、訪問するのは今回が初めてでした。百聞は一見にしかず、とはよく言ったものです。
山峡にあるサン ・ロッキの町。手前は人工スキー場。
左側にリフト、右側に長さ320メートルのトボガン(大すべり台)。
 サンパウロ市の西にあるサン ・ロッキ(SaoRoque)の町は海岸山脈と呼ばれる山地にあり、高いところで標高1000メートル近く。古くからイタリアやポルトガルなどからの移民が集い、ブドウの栽培が行われてきました。

 今日、ブラジルのワインの産地としては最南部のリオ・グランデ・ド・スル州が知られ、ブラジルの国産ワインは大半がこの州の産です。  いっぽうサン ・ロッキは人口6万人台の小さな町ながら、ワイン街道と呼ばれる一帯だけで14ものワイナリー(ワイン酒造)が軒を連ねています。

   ワイナリーはいずれも原則として、予約なしでも訪問を歓迎してくれます。ワインに関心のある向きなら、もちろん試飲は欠かせないでしょう。  赤白それぞれ辛口・甘口と味わうと、それだけで4杯。
 そのうえ、ワイナリーごとに変わったリキュール類なども製造していますので、ひととおり付き合っていると、1軒だけで相当出来上がってしまいます。
ワイナリーのブドウ園。ここでは3種類のブドウを栽培。
 今回、老舗のワイナリーで珍品を入手しました。  ジェロピガと呼ばれるワインです。
 味をきいてみると、ポルトガルのポート ・ワインを思い出しました。老主に聞くと、ワインを「押さえつけて」作るといいます。

 はて?
 同席したブラジル人のワイン好きも「何のこと?」と聞き返しました。ブドウが発酵する前にアルコールを加える、とのこと。なるほど、ポート ・ワインと同じ製法です。

 もうひとつのオススメはブドウ製の生ビール。色は赤ワイン、味はフルーティな生ビールといったところ。夏場ならいくらでもいただけそう。
 残念ながらこれはまだ生産量が限られているので、産地限定とのことでした。

 気になるワインのお値段は、700〜800ミリリットルの普通の瓶で、中クラスのもので300円弱ぐらい。5リットル入りでも800円程度。
 味はまあまあといったところですが、これなら値段を気にせずに飲めますね。

 さて、家族でワインの里のペンションに一泊しました。
 赤ワインは心臓病にいいといいます。まず夕食前に町なかで買った赤をひとりで1本、空けてしまいました。すると宿の主が、食前酒として「ホントに美味いのはこれだよ」とフランスの白ワインをサービスしてくれました。キライではない私はさらに、ブラジル式ディナーにはやはりこれ、とカイピリーニャ(ブラジルの国民的カクテル)を大きなグラスでいただきまして・・・
 心臓はともかく、肝臓が心配になりました。

◇◆◇筆者プロフィール◇◆◇

岡村淳(おかむら・じゅん)

1958年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒業。1982年、日本映像記録センター(牛山純一代表)入社。処女作は日本テレビ『すばらしい世界旅行』の「ナメクジの空中サーカス 廃屋に潜む大群」。以降、ゲテモノおよび中南米の取材を主に担当して、大アマゾンの裸族、ピラニア、ポロロッカ等々を扱う。
1987年、フリーとなり、ブラジルに移民。
フリーの番組ディレクターを経て、1991年、小型ビデオカメラを用いたひとり取材に開眼。ブラジルの社会・環境問題、移民の記録にこだわり、作品をNHK、東京MXテレビ、朝日ニュースターなどの日本のTVメディアで発表。近年は自主制作によるドキュメンタリー作りを続けている。
自主制作の代表作に「郷愁は夢のなかで」(1998年)、「ブラジルの土に生きて」(2000年)、「赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み」(2002年)、5時間15分の長編「アマゾンの読経」(2004年)など。
作品の上映には制作責任者である岡村の立会いを原則として「ライブ上映会」と呼ばれ、「ひとりでもご覧になりたい方がいればおうかがいする」という方針で、これまで日本、ブラジル、台湾、アメリカ、チリ、アルゼンチン、オランダでライブ上映会を実施。

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