住めばブラジル
日本からブラジルに移住され、ブラジルの社会・環境問題、移民の記録などを録り続けていらっしゃる映像作家の岡村淳氏の「住めばブラジル」。様々な視点からコラムを書いてくださいました。
ブラジルで働きながら学ぶ!
今年4月、ブラジルに到着したばかりの日本ブラジル交流協会・第25期留学研修生たち。サンパウロでの歓迎レセプションにて。
 「ブラジルは、自分を映す鏡」。

 ブラジルと関わって20年以上にもなる私をうならせる、こんな素敵な言葉に出会いました。
 日本からブラジルに留学研修生としてやって来た20代の若者の言葉です。

「働きながら学ぶ!」

 これは、日本からブラジルへ25年間にわたって若者を送り出している日本ブラジル交流協会のキャッチフレーズです。

 日本ブラジル交流協会は、両国の青少年の交流を通して、両国の架け橋となる人材を育成するのを目的とする団体です。ブラジル留学研修生のOB・OGの数は700名におよび、世界各地で活躍しています。

淡水の透明度の高さで有名な、南マットグロッソ州ボニートでの中間研修旅行。さあ、水中見学に出発!ブラジルの淡水魚と語ろう!
帰国前の休暇、サルバドールのカーニバルに集まった留学研修生たち。無事、踊り終えました
 日本からの留学研修生は、それぞれの希望と特性にそってブラジル各地のさまざまな引受け先企業で1年間にわたって研修を行ないます。
 研修先の地域は、北はアマゾン流域から南はアルゼンチン国境まで、ブラジル全土にわたっています。引受け先企業も日本語教育機関から日本語新聞社、福祉施設、博物館、ホテル、有名企業などさまざま。

 私はかれこれ5年間、ブラジルにやって来た留学研修生たちの発表会の際のコメンテーターや、私の制作したビデオ・ドキュメンタリーの上映と駄話などの役を仰せつかってきました。私は若者に説教をするような趣味も能力もないつもりですが、彼らの話の聞き役になれるだけで楽しくて仕方がありません。
 彼らは常に新鮮で意外なブラジル像を伝えてくれて、そして私にとってのブラジル移住の原点を再確認させてくれるのです。

中間研修旅行のパンタナールにて。巨木に抱かれて。
日系福祉団体のバザーにボランティアとして参加しました。
 「日本では人生が面白くありませんでした。人に干渉されるのがイヤだったし、バイトでソコソコ生活できたし。でもブラジルに来て、自分ひとりでは何もできないこと、人に支えてもらわないとどうにもならないことを痛感しました。ブラジルのおかげで、人に感謝できるようになりました。」

「私は人と接するのが苦手でした。ブラジルに来てからは生活の都合からも追い込まれて、会話の勉強をしました。今は人と話をするのが楽しくなりました。研修生活のなかで、自分のいろいろなことを気付かせてもらいました。自分のなかにいろんなチャンスがあることを実感しています。」

「私は日本で教職課程を学んでいました。でも自分にこれを教えようというものがないし、教師になるのはやめようと思っていました。しかしブラジルに来て、研修先の子供たちと関わって、子供との時間が楽しくて仕方ありませんでした。やっぱり好きなことは好きなんだと開き直って、日本に帰ってから、もう一度、先生の道を目指してみるつもりです。」

 今年の3月に日本に帰国した留学研修生たちの、帰国前の発表からいくつか紹介してみました。

中間研修旅行のパンタナールにて、ピラーニャ釣りに挑戦。別の魚が釣れました。
 茶髪あり、ピアスあり、タトゥーありの今どきの日本の若者たちです。それまでブラジルなどまるで関係なくて、たまたま大学の掲示板で「働きながら学ぶ!」のポスターを見て、何か感じてしまった。ブラジル音楽やカポエイラ(ブラジルの武術)に関心があった。それぐらいの軽いノリで応募した人がほとんどです。
 そうした若者たちに、自分がまず日本人であることを深く認識させて、ブラジルの名も無き人たち、そして自分の両親への感謝の気持ちをおのずと沸き起こさせるブラジルという国、そしてこの留学研修制度からは目が離せません。


1年の研修を終えた留学研修生たち。

日本ブラジル交流協会のHPhttp://www.nippaku.or.jp/

◇◆◇筆者プロフィール◇◆◇

岡村淳(おかむら・じゅん)

1958年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒業。1982年、日本映像記録センター(牛山純一代表)入社。処女作は日本テレビ『すばらしい世界旅行』の「ナメクジの空中サーカス 廃屋に潜む大群」。以降、ゲテモノおよび中南米の取材を主に担当して、大アマゾンの裸族、ピラニア、ポロロッカ等々を扱う。
1987年、フリーとなり、ブラジルに移民。
フリーの番組ディレクターを経て、1991年、小型ビデオカメラを用いたひとり取材に開眼。ブラジルの社会・環境問題、移民の記録にこだわり、作品をNHK、東京MXテレビ、朝日ニュースターなどの日本のTVメディアで発表。近年は自主制作によるドキュメンタリー作りを続けている。
自主制作の代表作に「郷愁は夢のなかで」(1998年)、「ブラジルの土に生きて」(2000年)、「赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み」(2002年)、5時間15分の長編「アマゾンの読経」(2004年)など。
作品の上映には制作責任者である岡村の立会いを原則として「ライブ上映会」と呼ばれ、「ひとりでもご覧になりたい方がいればおうかがいする」という方針で、これまで日本、ブラジル、台湾、アメリカ、チリ、アルゼンチン、オランダでライブ上映会を実施。

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