住めばブラジル
日本からブラジルに移住され、ブラジルの社会・環境問題、移民の記録などを録り続けていらっしゃる映像作家の岡村淳氏の「住めばブラジル」。様々な視点からコラムを書いてくださいました。
アマゾンの新たな穴場・ベレンで発見!
 大アマゾン河口の100万都市・ベレン。すぐに思い浮かぶのは、マンゴー並木にヴェール・オ・ペーゾの市場、それに泥ガニ料理といったところでしょうか。
 アマゾンの観光地としては、ジャングル・ロッジなどが近くにあり、アマゾン合流点の奇観が見られる中流域の大都市・マナウスに遅れをとっている観がありました。

アニンガの林のなかにそびえる
展望タワー「ベレンの灯台」。
 そんなベレンに新しい観光スポットが続々と誕生しています。今回、この1月のオープン当時から気になっていた新スポットを訪ねることができました。

 その名はマンガル・ダス・ガルサス(白サギのマングローブ)
 場所はベレン市内なので、現地でややこしい予定を組まなくても気軽に訪問することができます。アマゾンの川べりに位置し、もとはアニンガと呼ばれる高さ2メートルを超えるサトイモのような植物の密生する場所でした。市民にも忘れ去られていた一角が、超モダンな環境教育公園に生まれ変わったのです。

展望タワーより大アマゾンを望む。
夕暮れ時はアベックが一杯。
 マンガル・ダス・ガルサスを訪れて、まず目を引くのがファロル・デ・ベレン(ベレンの灯台)。高さ47メートル、周囲360度をぐるりと見渡せる展望タワーです。平日でもエレベーター待ちが10分以上。家族連れ、それにアベックの多いこと。一人で味わうにはもったいない、それにアマゾンのサンセットタイムにでも訪れるなら、つい恋のひとつも告白したくなりそうな絶景でした。

 公園はもとのアニンガの林と湿地帯を生かして設計されていますので、名前どおりに野生の白サギの群れが羽を休め、トンボが飛び交っています。車椅子でのアクセスも可能で、幼児連れ、お年寄りもそれぞれのペースでアニンガ林の遊歩道を散策することができます。

野鳥観察館にて。
種類同定のための
資料を貸し出してくれる。
 さらに園内にはふたつの自然観察施設が。野鳥観察館と、チョウとハチドリの観察館です。野鳥観察館には、現在、約35種、およそ150羽の野鳥を自然状態に近いホールに放し飼いにしています。
 収容人数は20人まで、ひとりの滞在時間は10分に制限されています。これはトリのストレスを防ぐための「とり」計らい。金を払った人間サマより、おトリさまのご都合が優先というのがよろしい。

 野鳥観察館のモニターを務めるナザレさんは、この仕事を始めてから10キロもやせたとか。鳥肉はもちろん、肉類全般が食べられなくなったとのこと。彼女は野鳥から道徳も教わっているといいます。どういうこと?と聞き返すと、「何種かの野鳥は、ひとたび雄と雌が結ばれると、生涯パートナーを変えない。そんな鳥たちの貞操観念を見習いたい」とのこと。なんともブラジルですなあ。

公園内の遊歩道。背後に繁茂するのがアニンガ。
 チョウとハチドリの観察館には、カラフルなハチドリの他に、現在、15種、約300のチョウがいます。ここのモニターのバルジネイさんによると、市民のリピーターも多いとのことです。「ここを訪れてから、家に迷い込んでくるチョウや蛾を殺さなくなったよ」などと言われて感無量のこともあるとか。

 公園の入り口にある、倉庫跡を再利用した手工芸品と苗木の売店兼カフェテラスでフローズン・チョコレートをいただきながら、新たな穴場を発見した余韻に浸りました。

 地元の人も観光客も再び、訪ねたくなる観光スポット。このプロジェクトの発案者と実行者に拍手です。
 私自身、ぜひベレンの訪問ごとに何度でも訪ねてみたい、さっそく「お気に入り」登録の穴場でした。


◇◆◇筆者プロフィール◇◆◇

岡村淳(おかむら・じゅん)

1958年、東京生まれ。早稲田大学第一文学部日本史学専攻卒業。1982年、日本映像記録センター(牛山純一代表)入社。処女作は日本テレビ『すばらしい世界旅行』の「ナメクジの空中サーカス 廃屋に潜む大群」。以降、ゲテモノおよび中南米の取材を主に担当して、大アマゾンの裸族、ピラニア、ポロロッカ等々を扱う。
1987年、フリーとなり、ブラジルに移民。
フリーの番組ディレクターを経て、1991年、小型ビデオカメラを用いたひとり取材に開眼。ブラジルの社会・環境問題、移民の記録にこだわり、作品をNHK、東京MXテレビ、朝日ニュースターなどの日本のTVメディアで発表。近年は自主制作によるドキュメンタリー作りを続けている。
自主制作の代表作に「郷愁は夢のなかで」(1998年)、「ブラジルの土に生きて」(2000年)、「赤い大地の仲間たち フマニタス25年の歩み」(2002年)、5時間15分の長編「アマゾンの読経」(2004年)など。
作品の上映には制作責任者である岡村の立会いを原則として「ライブ上映会」と呼ばれ、「ひとりでもご覧になりたい方がいればおうかがいする」という方針で、これまで日本、ブラジル、台湾、アメリカ、チリ、アルゼンチン、オランダでライブ上映会を実施。

<バックナンバー>




南米旅行専門店 ウニベルツール
株式会社ウニベルツール
東京都知事 登録旅行業 第3-6300号
日本旅行業協会(JATA)正会員
日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)正会員

東京本社
〒104-0061
東京都中央区銀座8-14-14銀座昭和通りビル4階
TEL:03-3544-6110 FAX:03-3544-8855
E-MAIL : info@univer.net
大阪支社
〒530-0002
大阪府大阪市北区曾根崎新地2-5-3堂島TSSビル2階
TEL:06-6347-0125 FAX:06-6348-1140
E-MAIL : osa@univer.net
ブラジル・中南米
サンパウロ支店
リオデジャネイロ支店
各国ネットワーク

Copright © UNIVERTUR TRAVEL SERVICE All rights reserved.