★今回のブラジル公演のためジョアン・ジルベルトは専用ジェット機で一時滞在先のニューヨークからリオデジャネイロ入りしました。6月にはニューヨーク・カーネギーホールで一夜限りのコンサートを行いました。
★チケット料金は一番高いボックス席が10万円以上で、一番安い桟敷席は1800円、発売開始わずか40分で売り切れになりました。コンサート当日にはダフ屋から5万円でチケットを購入した日本人ファンもいたそうです。
★ジョアン・ジルベルトの遅刻やすっぽかし、公演中にケータイの音に怒って帰ってしまった話などは有名ですが、今回のブラジル公演ですっぽかしはなく、リオデジャネイロ公演は54分遅れでスタート、約1時間45分のコンサートを行いました。
 |
| コンサートの様子はグローボ紙にも掲載された |
★コンサートの最後に満面の笑顔をみせ、その写真はステージで発した「このままリオにいたいよ」という言葉といっしょに、全国紙グローボ(日本の朝日新聞、読売新聞的存在)の一面トップに飾られました。ミュージシャンとして別格の扱いで、ボサノヴァが生まれたリオでの公演が特別であったことの証かも知れません。アンコールでは「シェガ・ヂ・サウダーヂ(想いあふれて)」を観客といっしょに歌いました。
★ジョアン・ジルベルトの要望で日本から音響エンジニアと舞台監督が呼ばれ、今回のブラジル公演に同行しました。日本公演の際にいつも担当している方々で、完璧な音響空間を常に求めるジョアン・ジルベルトから絶大な信頼を得ています。
★14年ぶりとなったリオデジャネイロ公演には、カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジル、カルリーニョス・ブラウンといった音楽界の大物たちもたくさん来場しました。公演終了後はというと、ジョアン・ジルベルトは楽屋にも寄らず誰にも挨拶せず、ステージからまっすぐ車に移動し自宅に向かいました。
★どんなプレスからのインタビューも受けない人間嫌いで有名で、普段はレブロン地区の自宅マンションにこもって外部との接触は電話のみ、食事は高級レストランの出前でという生活を送っています。50年来の知己であるジョアン・ドナートですら、ここ10年間は電話で話すだけとのこと。沈黙を愛するジョアン・ジルベルトは、「静かにして外から聞こえてくる騒音に耳をすますんだ、そうすれば孤独を感じることはない」「他のミュージシャンは外出ばっかしているが、それでどうやって音楽を創造できるのか理解できない」と言っています。やはり、ジョアン・ジルベルトがミト(Mito=生きる神話)だからなのでしょう。