日本のビール大手のキリンホールディングスは4日、ブラジルのビール・清涼飲料会社、スキンカリオール・グループを100%子会社化することで合意したと発表した。日本のビール大手がブラジル市場に本格的に進出するのは初めて。
今年8月に50.45%の株式を約1988億円(39億5000万レアル)で取得することで合意していたが、一部株主の反対を受けて協議が継続されていた。キリンは残る49.54%の追加取得に約1050億円(23.5億レアル)を支払い、完全子会社化に総額3038億円を投じることになった。
キリンは4日付で残りの株式の取得を完了する。買収をめぐっては、一部の株主による買収反対の動きもあり、買収手続きの停止を求める訴訟にもなっていたが、こちらは8日までに取り下げることで合意した。
キリンは、国内のビール市場が縮小傾向の中で、成長の見込めるブラジル市場の開拓・取り込みを図る。
スキンカリオール・グループは、ブラジル第2位のビール事業(シェア15%)を手掛け、炭酸飲料事業も国内第3位。
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK065389420111104