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2019年03月31日(日)

春、サンパウロも別れの季節。日本人学校の「お見送り」文化 ~ぶらパウラ

今年は、この時期のサンパウロにしては、雨が多いとのこと。なんと、16年ぶりの雨の多い季節なんだそうです。
水不足になるよりはいいのですが、先日は、スコールのように大粒の力強い雨が、一晩降り続きました。窓に当たる音がずいぶん大きく、長いなと思った夜でした。
 
朝になったら、気温はぐんと下がり、秋らしい空気になっていて、びっくり。もちろん日中は、30度になるので、秋らしいのは朝晩くらいです。でも、窓を開けたときに少しひんやりした空気に変わっていたので、季節の移り変わりに驚きました。
 
そんな2~3月という時期は、私の心にも雨が降ります。というのは、異動の季節だからです。

雨のあと、排水溝の蓋?から水が噴き出だしていました雨のあと、排水溝の蓋?から水が噴き出だしていました

ニュースで床上浸水した家もあるほどの雨が降ることもニュースで床上浸水した家もあるほどの雨が降ることも

サンパウロに来て、3年が経ちました。「その時期の別れが一番つらいのよ」と教えてくれたのは、5年駐在した先輩ママ。そのお友達も先日、日本に帰国されました。
 
そう。日本企業で働く駐在員にとって、年度末は異動の季節。ご主人の異動で家族そろって帰国するケースもあれば、ご主人をサンパウロに残して母子だけ先行帰国するケースもあります。子供たちは新学期から新しい学校に通うためだったり、日本の高校に入る(日本人学校は中学まで)ためだったりです。
逆に、母子だけ残る場合もあります。ご主人は辞令が出て、期日までには出国しなければなりませんが、それが楽器の途中であれば母子は学期や学年が終わるまで残留するのです。どちらにしても、生活を管理するのが母親であることが多いサンパウロの駐在は、母親と子供がセットになっています。
 
ちなみに最近は、母親が駐在員として来る場合もあります。ご主人は東京に残り単身で働き続け、お子さんは母親と一緒に来伯。平日の家事は、日本語ができる日系人のババさん(お手伝いさん)が買い物や食事やお弁当の支度、習い事の送迎、部屋の掃除などを賄います。もちろん、ご主人が随伴家族として来る場合もあります。その場合はご主人が主夫になり、家事を一手に引き受けます。
どちらにしても、アジアの駐在よりは女性の駐在員は少ないのですが、それでも13年前に私がいたときには、(子供がいなかったので耳に入ってこないというのもあるかもしれませんが)、母親が駐在員という話は聞いたことがありませんでした。女性の社会進出の影響をブラジルで感じることができます。
 
さて、日本人学校には、いつからなのか「お見送り」の文化があります。本帰国や横異動の方に、出国日時と場所を聞いて、その時間に駆けつけます。自宅のマンションから空港に向かう人もいれば、マンションを引き払ってフラッチ(長期滞在型ホテル)やホテルから向かう人もいます。この、居住区から出る時に「お見送り」するのです。
 

紫のクワズメイラ。雨で一層きれいに見えます紫のクワズメイラ。雨で一層きれいに見えます

カエンボクも散り始めました。雨が多く水たまりが干上がりませんカエンボクも散り始めました。雨が多く水たまりが干上がりません

最初の駐在のとき、私はその「お見送り」をしてもらいました。当時、子供はいませんでしたが、一緒の習い事をしているお友達には、日本人学校に通う子供のお母さんたちもいて、彼女たちが私の「お見送り」をしてくれたのです。その時、彼女たちは泣いていました。私は「みんないつか日本に帰るのに、なんで泣くんだろう。すぐ会えるのに」と思っていました。
時が経ち、自分がまさかの日本人学校に通う子供の母親になり、その「お見送り」をするときになって、あぁ。これは文化というと大げさですが、区切りに必要なものなのだと気付きました。そして、やっぱり泣いていました。
年を重ねたからかもしれません、でも、一緒に過ごした時間を思い出し、また会えると信じて、サンパウロの生活した場所から離れる時を、「お疲れさま」と「ありがとう」の気持ちと共に見送るんだと、理解しました。
 
2月、3月は、自分のお友達や子供たちのお友達の「お見送り」を合わせると、その回数は20回を超えます。それでもそのたびに、やはり寂しくなります。
 
世界の中でも最大級の日系人がいるサンパウロですが、駐在員に絞っていくと狭い邦人社会です。私がいる社会は本当に狭い。でも、だからこそ、涙が出るほどのお付き合いができたのかもしれません。
 
お友達が帰った後も私の日常生活が続きます。いつも会っていた人がいなくなって、なんとなく足りないような空気を感じながら、それに慣れていく。
その繰り返しはこちらに来て3年経っても慣れず、多分いつまで経っても慣れることはなさそうです。どよんと暗くなりますが、元気でいれば必ずまた会えると信じて、家族の健康管理にいそしむ私です。
 

 
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執筆:パウラ

 
<プロフィール>
港町出身、サンパウロ在住の二児の母。サンパウロ駐在は2回目ながら、ポルトガル語が一向にうまくならないことに自分の限界を感じつつ、それを認めたくない40代。国が違えばいろいろなことがありますが、ブラジルのいいところを見て、心に残しておきたいと思っています。 

2019/03/31 15:23 | <連載>ぶらパウラ


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